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ベスナルグリーン・子供時代博物館(所在地:ロンドン)
Museum of Childhood at Bethnal Green
Cambridge Heath Road, London, UK, E2 9PA

アクセス:地下鉄のCentral Lineに乗り、Bethnal Green station下車
公式サイト:http://www.vam.ac.uk/vastatic/nmc/

ミュージアム見学記:

前身は、1872年に皇太子夫妻がオープンしたミュージアムです。
1920年頃から子供に関するものが集めれらはじめ、現在にいたります。

私が見学に訪れた時も、小さな子供達がいっぱいで、あっちで嬉しそうに見学してるかと思うと、こっちでケンカしてたり、向こうで転んで泣く子がいたり、とてもかわいかったです。

そう言えば博物館に行くと、よく子供団体と一緒になるのですが、日本の校外学習と何かがちがう……と思ったら、引率者の数が多い。大人ひとりで数人〜多くて10人くらいを面倒みている感じです。しかもどうも、先生じゃなくて、お母さんぽい。

あとでわかったのですが、英国の小学校には、ボランティアというか、バイトというかで、保護者であるおかあさんたちが、校内校外を問わず、子供達のケアをするシステムがあるのだそうです。
小さい子供の面倒を先生ひとりで見るのは大変ですもんね。このシステムいいなと思いました。子供たちものびのび楽しそうだったし。

あ、話がそれました。では、ミュージアムの見学記を(笑)

まずは、でっかいドールハウスがありました。あるドールハウスは3階建てで、一階には玄関ホール・キッチンとダイニングとこどもの遊戯室があって、2階には居間とビリヤード室。そして3階には子供と夫婦の寝室、それからバスルームがありました。それぞれの部屋には小さな人形がいて、階段には忙しそうにお盆をもって歩く(!?)サーバント(召使)の姿が。

   

これは18世紀の男の子用衣装。
実はこの博物館を訪れた時のメインの目的は、「悠かなり愛し夢幻」の過去編に登場した、17世紀後半から18世紀はじめ頃の子供の衣装を見るためでした。

隣は17〜18世紀初め頃のものを精密に再現したドールハウスのキッチングッズです。
まだフォークがふたまたです。陶器よりも金属が中心だったことがわかります。

まんなかの長い柄のついたお鍋みたいなのは、中に暖炉の熱々の石炭を入れて、お布団などをあたためるものです。こんなふうにして↓19世紀にも使用されました。


そして展示物の中でとくにすごかったのは、動物園やお祭りのようすをまるごと再現したドールハウス。ハウスじゃないですね。ジオラマ?

池にはフラミンゴにペンギン。檻の中にはキリンに象。らくだもいるし、見学する人々だけでなく、飼育係まで再現されていました。


  

↑こちらは、写真がぼけてますが、赤ちゃん用サークルです。もうあったんですね♪
そしておとなりは、天使のように美しいベビーのワックスドール。
ワックスドールは繊細な加工がしやすく、人の肌に近い風合いを持っていたので、子供の洗礼などの儀式用フィギュアとしても愛されたそうです。…とすると、上のお人形にそっくりなベビーが、昔どこかに実在したかもしれないんですね。




最後はヴィクトリア時代のスラムの子供の足裏…の写真。
よく地面と接する部分から皮がすり切れるので、足の先の方はむき出しですね。
「レディーヴィクトリアン」2巻の68ページ目にも登場する場面です。


  

このミュージアムの中にもカフェがありました♪
ミュージアムに行くと必ずカフェに入ることにしています。足が疲れるしのどもかわく……というのが第一の理由ですが、それ以外に、イギリスのオールドスタイルというか、トラディショナルなメニューと出会えたりするのが楽しいんです。

これはターキー&クランベリーのサンドイッチ。
子供向けの博物館のせいか、カップがブルーの水玉で、とってもカワイイ。
(ラップはずしてから撮影すればよかった……)

ところで、以前アンソニー・ホプキンス主演の「シャドウランズ」という映画がありました。
邦題は「永遠の愛に生きて」。ナルニア物語を書いた作家C.Sルイスと彼の奥様のせつない物語です。
その映画の中で、ターキーにつけあわせるクランベリーソースがなくて、かわりに甘いクランベリージャムをつけて食べるという場面があり、アメリカ育ちの男の子が、なんともいえないいや〜な顔(笑)していたのですが、思わずそれを思い出してしまいました。

みつけたとたん、「ターキー&クランベリーだ! わたし絶対これにするっ」とはしゃいだ私です。
お味のほうは、とてもおいしかったです。ターキーは癖がなくて淡白な味のとり肉なので、あまずっぱいクランベリーソースがとても、似合っていました。


余談:
このページを書くために、公式サイトに初めてアクセスしてみたんですが、とても楽しかったです。子供向きのオンラインゲームがあります。
好みのトイロボットを組み立て、火事現場から脱出!というゲーム。
単純ですが、思わず必死になってマウスをくりくりしてしまいました。
Moving toysのコーナーでは、いろんなおもちゃが動く映像がみられます。1870年頃のモンキーミュージシャンなんてのもありますよ♪
このページの上部にリンクをはりましたので、ぜひどうぞ!

こぼれ話:

日本の子供のものということで、文楽の人形やおひなさまも展示してありました。
おひなさまは、けっこう大きな段飾りだったのですが、どうも並べ方がむちゃくちゃ(笑)
どう考えてもコレおひな様とちゃうやろという人形も一緒にひな壇にならんでて、でもそれはそれでにぎやかで、なんとなく楽しかったので、個人的にはオッケー。


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